手慣れている方でも、引っ越しは数多くの準備が必要になり大変です。
新居の手配や引っ越しの手配、荷造りや役所への手続きや、水道・ガス・電気などのインフラ関連などなど、チェックリストを作成して臨む方も多いですよね。
そのリストの中に忘れずに入れておきたいのが、インターネットの光回線の手配です。
引っ越し先でもできれば直ぐに、Wi-Fiが利用できるのがベターです。
引っ越し先で利用する光回線サービスは、現在利用中のものを継続して使うパターンと、今までとは異なる新しい光回線サービスを使うパターンがあります。
しかし、毎月の支払いのコスパを考えれば、家族で利用するスマホプランに、「セット割」が適用される光回線サービスを利用中の方が多く、既存の光回線サービスを継続利用することをお考えの方が多いと思います。
ここで問題になってくるのが、光回線サービスは提供エリアになっていなければ、利用することができないということです。
ドコモユーザーが使う「ドコモ光」・ソフトバンクユーザーが使う「ソフトバンク光」は、最も提供範囲の広い光回線「フレッツ光」を使う光回線サービスなので、引っ越し先でも継続して利用することに概ね問題は起こりません。
auユーザーが多く使っている「auひかり」は、先の両社とは使っている光回線が異なるため、比較すれば利用ができる提供エリアは限られているのが現状で、引っ越し先の住所や建物によっては、auひかりが利用できないケースが数多く出てきます。
引っ越し先で「auひかり」が使えない時はどうすれば良いのか?
具体的な解決策を含めてご提示して、解説していきます。
「セット割」対象の光回線サービスが選ばれる理由
「セット割」とは、特定のスマホプランと光回線サービスを併用することで、毎月のスマホ代が家族の分まで含めて割引が適用されるものです。
日本のスマホプランのシェアは、3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)が8割を超えていて、光回線サービスの上位3つも、それぞれセット割が適用される「ドコモ光」「ソフトバンク光」「auひかり」になっています。
セット割が適用されると、スマホ1台につき毎月最大1,100円の割引が加算されます。
この割引額は、3社とも同じになっています。
家族3人で利用している場合なら毎月3,300円の割引が適用され、家族4人で利用している場合なら毎月4,400円、5人なら5,500円の割引が適用されますから、通信費トータル費用に大きな影響があり、コスパを考えたらセット割の対象になる光回線サービスを使わない理由はありませんよね。
auのセット割について、詳細を見ていきましょう。
auの「セット割」auスマートバリューとは?
(出典:au公式)
auの「セット割」auスマートバリューは、auのスマホプランと対象の光回線サービス+固定電話(月額550円)を併用することで、毎月のスマホ代がスマホ1台につき最大1,100円の割引が受けられる、お得な割引制度です。
auスマートバリューの割引額
毎月の割引額は、契約をしているauスマホプランによって異なります。
スマホ1台毎月1,100円割引のスマホプラン
使い放題MAX5G・4Gプラン
使い放題MAX 5G/4G DAZNパックや、使い放題MAX 5G/4G Netflixパック、auマネ活プラン 5G with Amazonプライムなども同対象です。
旧プラン
データMAX 5G/4G LTE
auデータMAXプラン
など、既に新規受付を終了しているプランを利用中の方も、月額1,100円の割引対象になっているケースがあります。
スマホ1台毎月550円割引のスマホプラン
スマホミニプラン 5G・4G
旧プラン
ピタットプラン 5G/4G LTE
などの、既に新規受付を終了している従量制小容量プランがありますが、利用容量によっては(一例として、ピタットプラン 5G/4G LTEなら1GB未満)割引が適用されません。
逆に、auピタットプランで2GBを超える利用の場合は、1,100円の割引が適用されます。
旧タイプの小容量プランは使った分だけ支払う従量制のため、毎月のデータ利用量によってauスマートバリューの割引金額が変動します。
一定の割引を小容量プランで得ようとする場合、現在新規受付をしているスマホミニプランに乗り換えれば、毎月の利用容量に拘わらず一定の550円の割引が受けられます。
しかしその反面、旧ピタットプランでは最大7GBまでだった容量が、新しいスマホミニプランでは最大4GBに減っていて、料金が割高になっていることも併せて積極的な乗り換えはおすすめしません。
スマートバリューを適用しない光回線サービスにするとどうなる?
引っ越し先でスマートバリューが適用されない光回線サービスを利用すると、セット割で割引されていたスマホ1台につき1,100円の割引が無くなり、3人家族なら3,300円・4人家族なら4,400円ほど、通信費トータル費用の支払い額が高くなります。
それならば、いっそのこと光回線サービスの利用を止めて、スマホプランだけにすれば良いのでは無いか?という考えも出てきますが、おすすめしません。
auのスマホプラン契約者は、使い放題MAX5G・4Gプランの利用者が多く、スマホでインターネットを無制限に利用することができます。
しかし、このプランの利用者は自宅で光回線によるWi-Fiを利用することで、月に3GB未満に収まっていることが多く、スマホ1台につき毎月1,650円の割引が適用されています。
これは、最もインターネットを利用する自宅でWi-Fiを利用することで、契約しているauのスマホプランのギガを消費することが無く、外出時だけの利用で済んでいるからです。
自宅に光回線サービスを導入せず、スマホだけの運用にすれば多くのユーザーが月のデータ利用が3GBを超過して、スマホ1台につき1,650円、3人家族なら月に4,950円・4人家族なら6,600円支払い額が増加します。
この金額にセット割が無くなる金額も加わるため、3人家族なら8,250円(4,950円+3,300円)4人家族なら11,000円(6,600円+4,400円)の支払い費用が増えて、コスパは大幅に悪化します。
やはり、引っ越し先でも、セット割であるauスマートバリューの適用を受けたいですよね。
気になる「auひかり」の提供エリアを見てみましょう。
auひかりの提供エリアは?
auひかりは全国展開している数少ない光回線サービスですが、提供されている都道府県は全県にはなっていません。
以下の都道府県のみ、利用することができます。
【北海道エリア】 北海道
【東北エリア】 青森、秋田、岩手、山形、宮城、福島
【関東エリア】 東京都、神奈川、千葉、埼玉、群馬、茨城、栃木
【信越エリア】 新潟、長野
【中部エリア】 山梨
【北陸エリア】 石川、富山、福井
【中国エリア】 鳥取、岡山、島根、広島、山口
【四国エリア】 香川、徳島、愛媛、高知
【九州エリア】 福岡、大分、佐賀、宮崎、熊本、長崎、鹿児島
この提供エリアは戸建て住宅で利用できる場所ですが、県内の全域では利用が可能にはなっていません。
また、マンション集合住宅に引っ越される場合は、その建物の共有スペース内までauひかりの引き込み工事が完了している必要があります。
auひかりの提供エリア
今回お引っ越しされる住所では、auひかりがご利用になれますでしょうか?
関西エリア・東海エリアでは、auひかりは事実上提供されていません。
たとえば、関西エリアに引っ越す場合には、auひかりを利用することはできませんし、東京都のマンションに引っ越す場合でも、建物の共有スペース内までauひかりの導入工事が完了していない場合は、auひかりを利用することはできません。
そんな場合でも、auスマートバリューの適用を受ける方法があります。
引っ越し先で「auひかり」が使えない時にスマートバリューを適用する方法
auを運営しているKDDIでは、ライバルの光回線フレッツ光を使う「ドコモ光」「ソフトバンク光」は全都道府県で利用することができて、人口エリアカバー率として、東日本では概ね95%以上、西日本では概ね93%以上だといわれていることと比較して、auひかりの提供エリアが十分ではないことを当然認識しています。
その対策として、ドコモはドコモ光・ソフトバンクはソフトバンクに限定されている、セット割が適用される光回線サービスを、複数の光回線サービスで適用できるようにしています。
具体的には、「電力系光回線サービス」「ケーブルテレビ系光回線サービス」「光コラボ」の3通りがあります。
詳細を見ていきましょう。
電力系 auスマートバリュー適用光回線
電力会社が自社管内において光回線サービスを展開しています。
auひかりが提供されていない関西エリアでは、関西電力の光回線サービス「eo光」で、auスマートバリューの適用を受けることが可能になっています。
東海エリアでは、中部電力の光回線サービス「コミュファ光」で、auスマートバリューの適用を受けることが可能です。
他のエリアでも、提供県内でも利用できない場所や、マンション集合住宅の共有スペース内までauひかりの導入が行われていない建物であっても、電力系光回線サービスが利用可能なら、引き続きauスマートバリューを適用することが可能です。
光回線 | 対象エリア | 光回線系列 |
eo光 | 近畿 | 電力系 |
コミュファ光 | 東海 | 電力系 |
ピカラ光 | 四国 | 電力系 |
BBIQ光 | 九州 | 電力系 |
メガエッグ光 | 中国 | 電力系 |
ケーブルテレビ系 auスマートバリュー適用光回線
基本的には電力会社よりもずっと小さなエリアで提供されている、ケーブルテレビの運営会社が光回線サービスを提供している、ケーブルテレビ系光回線サービスでは、auスマートバリューが適用されるものが数多く存在しています。
詳細は公式HPで御確認ください。
auスマートバリュー適用光回線で最もおすすめなのは「光コラボ」
(出典:NTT西日本*一部改変)
auスマートバリューを適用させるのに、最もおすすめする光回線サービスはNTT東西の光回線フレッツ光を使う「光コラボ」です。
光コラボについて、ご説明しましょう。
光コラボとは?
光コラボとは、NTT東西が自社の光回線フレッツ光を接続業者プロバイダに卸提供を行い、プロバイダが自社業務とワンセットにした光回線サービスとして提供しているものです。
NTT東西がフレッツ光を提供しているのは、NTTグループだけに限られておらず、資本関係の無い企業はもちろん、ライバル関係にある会社にも提供されていて、ドコモ光はもちろんのこと、ソフトバンク光も数多くある「光コラボ」の一つです。
光コラボは、NTT東日本エリアで530社・NTT西日本エリアで235社から提供されていて、auスマートバリューが適用されるものも複数あります。
光コラボのメリットは?
auスマートバリューが適用される光回線サービスとして、「光コラボ」をおすすめする理由は複数あります。
簡潔にメリットをご紹介しましょう。
提供エリアが広く利用できる建物が多い
光コラボの光回線であるNTT東西のフレッツ光は、前述のように光回線で唯一47都道府県全県をカバーするだけでなく、幅広い人口エリアカバー率のため日本中で利用することができます。
マンション集合住宅では、フレッツ光が建物の共有スペース内まで引き込み工事が完了しているケースが圧倒的に多く、フレッツ光導入済みの建物なら光コラボを利用することができます。
NTTフレッツ光の提供エリア
・東日本
・西日本
開通までの期間が短い
光回線サービスは、申し込みをしてから開通まで一定期間が必要です。
開通工事はプロの専門業者が行い、工事には立ち会いも必要なため、契約者の空きスケジュールと、工事業者の空きスケジュールを擦り合わせる必要があり、他の光回線が開通するまで、概ね1か月先から場合によっては数ヶ月先になることもあります。
光コラボの光回線フレッツ光はNTT東西が運営しているため、古くから固定電話関連の工事に携わっている多数の業者の存在があり、光コラボは2週間から1か月程度で工事が完了している傾向になっています。
また、他の光回線では立ち会いが必要な導入工事は必須ですが、光コラボは例外的に立ち会いが必要無く、最短1週間程度で開通する「無派遣工事」で利用ができるケースがあります。
無派遣工事が可能なのは、引っ越し先でフレッツ光の利用できる環境が整っている場合に限り、部屋に以下の設置があったり、光回線ケーブルが露出していたりするケースです。
設備があっても、実際に利用できる状態になっているかNTT側の確認が必要なため、光コラボの申し込み後にしか無派遣工事の可否は解りません。
将来的な引っ越しやスマホプランの乗り換えにも対応しやすい
将来的に引っ越しすることが考えられる場合、提供エリアが限られている電力系やケーブルテレビ系光回線に比べて、光コラボなら全国どこに引っ越しをしても継続利用できる確率が極めて高くなります。
引っ越しする度に導入工事が必要になり、利用していた光回線の撤去も基本的に必要になります。
光コラボなら光回線の撤去は原則として必要が無く、引っ越しの都度かかる工事費も無料になるものがあります。
また、スマホプランを将来的に乗り換えることがある場合、電力系やケーブルテレビ系光回線を利用しているとセット割の適用が無くなり、セット割の適用を得るためには、新たな光回線の導入と既存の光回線の撤去工事が必要になります。
光コラボなら別の光コラボへの乗り換えは、工事不要の簡単な手続き「事業者変更」だけで可能になるため、ドコモ光やソフトバンク光に容易に乗り換えが可能です。
数多くある光コラボには、安価に利用できる格安SIMやサブブランドのセット割に対応しているものもあります。
auスマートバリュー適用の光コラボは「ビッグローブ光」がおすすめ
(出典:ビッグローブ光申込サイト)
ビッグローブ光は、インターネット創生期から代表的なプロバイダとして存在している老舗であり、膨大なノウハウを持っています。
ビッグローブ光の月額料金は、マンション集合住宅4,378円・一戸建て住宅5,478円です。
ビッグローブ光はNTT東西の光回線フレッツ光を使う「光コラボ」の一つですが、運営するビッグローブ株式会社はKDDIのグループ企業で、auのスマホプランと併用すれば、auスマートバリューが適用されます。
ビッグローブ光を申し込む窓口は、公式HPよりもオンライン専門代理店を利用した方が、公式特典に加えて代理店独自の特典も併用できるのでお得になります。
電話での申し込みも可能です。
0120-93-2299(フリーダイヤル)
オンラインの入力を手間とお考えなら、フリーダイヤルに電話して申し込むのが簡単です。
何らかの疑問点や不安等があっても、申込時に経験豊富なスタッフと直接相談しながら進めることができます。
キャッシュバックキャンペーン
今なら、ビッグローブ光に新規で申し込むと、キャッシュバックが受け取れるキャンペーンが行われています。
引っ越し移転時の工事費用が無料
将来的に引っ越しがある程度予想されている転勤族の方や、引っ越しする予定がある方にもビッグローブ光がおすすめです。
ビッグローブ光では何度引っ越しを行っても、その都度必要になる工事費が無料になっています。
家族3人の通信費トータル費用シミュレーション
ビッグローブ光にauの使い放題MAXプランを併用すると、家族割と3GB未満割に加えてセット割1,100円が加わり、スマホ1台あたりの月額料金は3,388円になります。
家族3人で、ビッグローブ光とau使い放題MAXプランを利用した場合、通信費トータル費用は以下になります。
ビッグローブ光 | au 使い放題MAX 3GB未満 | 家族 | 合計 | |
マンション | 4,378円 | 3,388円 | 3人 | 14,355円 |
戸建て | 5,478円 | 3,388円 | 3人 | 15,455円 |
通信費トータル費用は、マンション利用で14,355円・戸建て利用で15,455円になります。
auから「UQモバイル」に乗り換えれば更に安くなります
(出典:UQ mobile公式)
auスマートバリューをビッグローブ光で適用させれば、通信費トータル費用はコスパ良く利用ができますが、更に安くする方法があります。
それは、auのサブブランドである「UQモバイル」にスマホプランを乗り換えることです。
UQモバイルは安価な月額料金ですが、auと全く同じ回線や電波を利用するため、auをご利用中のユーザーの乗り換え先に最適で、auで購入したスマートフォンも継続して利用することができます。
auよりもコスパ良く提供されているUQモバイルでも、ビッグローブ光と併用することで「セット割」が適用されて更にお得になります。
家族3人の通信費トータル費用シミュレーション
光回線のビッグローブ光と、auのサブブランドであるUQモバイルを併用する事で、スマホ1台につき最大毎月1,100円のセット割が10契約まで適用が受けられます。
トクトクプラン | コミコミプラン | ミニミニプラン | ||
1GB未満 | 15GB | 20GB | 4GB | |
月額料金 | 2,277円 | 3,465円 | 3,278円 | 2,365円 |
セット割 | 1,100円 | 1,100円 | 0円 | 1,100円 |
割引後 | 1,177円 | 2,365円 | 3,278円 | 1,265円 |
auの使い放題MAXプランで、スマホ1台につき1,650円の割引を受けるためには、月に3GB未満の利用に留める必要がありますが、UQモバイルのミニミニプランなら、月に4GBの容量をセット割の適用で、月額1,265円で利用することができます。
家族3人で利用した場合の、通信費トータル費用を計算してみましょう。
ビッグローブ光 | UQモバイル | 家族 | 合計 | |
マンション | 4,378円 | 1,265円 | 3人 | 7,986円 |
戸建て | 5,478円 | 1,265円 | 3人 | 9,086円 |
*auPAYカードで支払う場合
通信費トータル費用は、マンション利用で7,986円・戸建て利用で9,086円になり、au利用時と比較すると、毎月6,369円安くなります。
引っ越し先でビッグローブ光を利用するのを機に、スマホプランをUQモバイルに乗り換えることで、通信費トータル費用のコスパは大幅に向上します。
auからUQモバイルへの乗り換え方法
auからUQモバイルへの乗り換えは、同じKDDIが運営しているのでとても簡単です。
UQモバイルの申し込み時に、auで利用している電話番号を使うMNPである旨を伝えるだけで、それ以外の手続き等は一切不要です。
UQモバイルへの乗り換え完了後には、auは自動的に解約されます。