日本の通信業界は3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の利用者が多く、それはスマホプランの契約だけに留まらず、自宅で利用するインターネット回線の光回線でも同じです。
これは、全国に数多くある店舗での積極的な販促と、「セット割」と呼ばれる光回線とスマホプランを併用することで、家族の分まで含めて毎月のスマホ代が割引される制度が、大きく貢献しています。
これらの牙城は屈強で、最も新しく4番目の通信キャリアとして誕生した「楽天モバイル」が顧客を増やすためには、3大キャリアと同じ土俵での戦いは効果が薄く、異なったアプローチで新規顧客を獲得する戦略をとらざるを得ません。
老舗プロバイダとして知名度が高く、大きな信頼性のある「ビッグローブ」は、デジタル通信やインターネットの利用が一般的になる前の時代では、大きなシェアを占めていましたが、日本人の多くの日常にインターネットが深く浸透した現代では、従来の戦略とは異なる動きが必要であり、3大キャリアとの差別化も必要です。
楽天モバイルでは「楽天ひかり」、ビッグローブでは「ビッグローブ光」の光回線サービスを提供していて、3大キャリアが提供している光回線サービスに続く第二グループのポジションですが、むしろ3大キャリアよりもお得に利用できるケースが数多くあります。
「楽天ひかり」と「ビッグローブ光」を比較して、スマホ代を安くする「セット割」も含めて考察していきます。
「楽天ひかり」と「ビッグローブ光」が使っている光回線を比較
「楽天ひかり」と「ビッグローブ光」が使っている光回線を、それぞれ楽天ひかり・ビッグローブ光という異なった光回線を使っているという、誤解をなさっている方もいらっしゃいますが、どちらも使っている光回線はNTT東西が敷設管理している「フレッツ光」です。
3大キャリアが提供している光回線サービスでも、ドコモが提供している「ドコモ光」・ソフトバンクが提供している「ソフトバンク光」は、同様に「フレッツ光」を使っています。
「楽天ひかり」と「ビッグローブ光」が使っている光回線「フレッツ光」は全国の多くの場所で利用できる
フレッツ光を運営しているNTT東西とは何の資本関係も無く、むしろライバル関係にある企業においても、広く光回線のフレッツ光を使った光回線サービスが提供されています。
光回線サービスは、光ファイバーケーブルを直接ユーザーが接続しますが、そのためには日本全国を縦横無尽にケーブルの引き回しが必要であり、光回線サービスごとに、独自の光ファイバーケーブルを敷設することは現実的に無理があります。
NTT東西は固定電話回線を全国に広く敷設運用していることもあり、そのインフラである電柱や地下設備などを効率よく使って光回線の提供エリアを広げていて、正確な数字は発表されていませんが、フレッツ光の人口エリアカバー率として、東日本では概ね95%以上、西日本では概ね93%以上だと言われています。
もしもNTT東西が自社グループだけで光回線サービスを行えば、寡占状態になることは否めず、料金の高止まりやサービスの低下に繋がり、国民に不利益が発生することは容易に推察できます。
NTT東西の大株主である国は、正常な光回線市場の競争が保たれる必要性を重視して、NTT東西に直接プロバイダ提供をさせず、幅広い企業によるフレッツ光を使った光回線サービスを奨励する考え方があります。
このフレッツ光とプロバイダをワンセットにした、利用契約形態の光回線サービスを「光コラボ」と言います。
「楽天ひかり」と「ビッグローブ光」はどちらも「光コラボ」
(出典:NTT西日本*一部改変)
「楽天ひかり」と「ビッグローブ光」は、どちらも光回線にフレッツ光を使う「光コラボ」という利用契約形態になっています。
光コラボとは?
インターネットを利用するためには、回線に加えて接続業者プロバイダが必要になります。
これは、光回線の利用に限られたことではなく、スマホプランなどの無線回線でも同様です。
スマホプランでインターネットを利用する場合、たとえばドコモのスマホプランでは、無線回線を運営するドコモがプロバイダ業務も担っていて、回線とプロバイダをワンセットにしたスマホプランとして提供されています。
光コラボは、光回線のフレッツ光とプロバイダをワンセットにして、インターネットが利用できる光回線サービスですが、NTT東西ではプロバイダ業務を直接行っていない(前述のように行えない)ので、光回線のフレッツ光をNTT東西がプロバイダに卸提供を行い、プロバイダが自社業務とワンセットにして提供されている、フレッツ光をインターネットに利用する契約形態です。
光コラボとして光回線サービスを提供されているのは、NTT東日本エリアで530社・NTT西日本エリアで235社があり、「楽天ひかり」と「ビッグローブ光」も光コラボの一つです。
プロバイダとは?
インターネットを利用するのに、回線以外になぜプロバイダなるものが必要になるのか?なんとなくモヤモヤしている方もいらっしゃいますよね?
プロバイダとは何か?について、もう少しご説明しましょう。
インターネットの利用とは世界中に点在するサーバーと接続すること
web閲覧を行ったり、YouTubeやAmazonプライムなどの動画視聴サービスを利用したり、インターネットの利用方法は様々ですが、スマホやパソコンなどの電子デバイスを、世界のどこかに設置されている、データが蓄積されたサーバーと呼ばれるものにアクセスすることに変わりはありません。
サーバーへの接続は、網の目のように張り巡らされたインターネット回線網を利用していて、その接続は回線では行う機能が無く、プロバイダが行っています。
プロバイダごとに接続経路は異なる
サーバーへの接続経路は無数にあり、プロバイダごとに異なっています。
極端な例でご説明すると、ユーザーと同じ町内にあるサーバーに接続する場合でも、利用するプロバイダによって町内だけの経路で完結することもあれば、地球の裏側のブラジルを経由して接続することも考えられます。
簡潔に効率良く目的のサーバーに接続できるノウハウは「ピアリング」と呼ばれていて、接続までのステップ数が少ないほど、安定して高速な利用が可能になります。
ピアリングのノウハウは膨大な過去の蓄積が大きく影響するため、長期間運営されている老舗プロバイダが有利になる傾向になります。
プロバイダとしての「楽天ひかり」と「ビッグローブ光」を比較
「楽天ひかり」と「ビッグローブ光」を通信品質で比較した場合、使う光回線はフレッツ光で同じですから、その違いはプロバイダの違いになります。
老舗プロバイダという意味では、ビッグローブはその代表的なものの一つであり、インターネットが誕生する前からパソコン通信の雄として活動を行ってきました。
それに対して楽天は比較的新興企業であり、老舗感は無くビッグローブとは比較するまでもありません。
簡単に、両者のプロバイダとしての歴史を見てみましょう。
楽天ひかりのプロバイダ
楽天ひかりのプロバイダは、楽天コミュニケーションズ株式会社が運営する「楽天ブロードバンド」です。
楽天コミュニケーションズの誕生は2015年ですが、その源流は2000年に設立されたフュージョン・コミュニケーションズ株式会社にあります。
フュージョン・コミュニケーションズ株式会社は、日商エレクトロニクスによって設立され、その後に古河電気工業や日商岩井などが資本参加して、IP電話サービスを行ってきました。
プロバイダ事業への参加は2003年で、老舗プロバイダであるグローバル オンライン ジャパン(GOL)をフュージョン・コミュニケーションズが買収を行い、FUSION GOLとしてとしてスタートしています。
その後の資本移動で、フュージョン・コミュニケーションズ株式会社の過半数の株式を保有していた東京電力から、2007年に楽天による株式の買い取り買収が行われて楽天の子会社になり、2015年に楽天コミュニケーションズに社名変更がなされています。
プロバイダとしての楽天ブロードバンドのスタートは2008年ですが、インターネットの創生期1994年からノウハウを構築している、GOL を源流としているFUSION GOLを活用することで、楽天のプロバイダ楽天ブロードバンドは、老舗プロバイダとしてのノウハウを有していると言えます。
ビッグローブ光のプロバイダ
インターネットが誕生する前はパソコン通信が主流で、ニフティサーブと共に両雄として大きなシェアを占めていたのがPC-VANであり、これがビッグローブの源流です。
インターネットの台頭と共に、パソコン通信はPC-VAN・インターネットプロバイダはmesh・コンテンツ配信サービスはCyber Plazaで行っていた事業ブランドを、BIGLOBEブランドに統合して、NECのBIGLOBE事業部として運営されていました。
アナログ回線を使ったインターネットへのダイヤルアップ接続の時代から、ISDN・ADSLの時代を経る中で、プロバイダとしてのビッグローブは大きなシェアを有し、膨大なノウハウを蓄積してきた老舗です。
資本移動がある中でNECから独立後、2017年にKDDIによる完全子会社化の買収が行われて、現在はKDDI傘下のグループ企業になっています。
「楽天ひかり」と「ビッグローブ光」の通信速度を比較
同じ光回線であるフレッツ光を使う「楽天ひかり」と「ビッグローブ光」では、公称値と呼ばれる理論上の通信速度はどちらも1Gbpsになっていますが、公称値はあくまで計算上の数値であり、実際に利用できる通信速度は大きく異なります。
同じフレッツ光を使用していても、「楽天ひかり」と「ビッグローブ光」ではプロバイダが異なるため実際に利用できる通信速度は異なってきます。
実際に利用できる通信速度は、使っている場所や端末などによっても大きく異なり、一概に比較することはできませんが、ユーザーが通信速度を計測している「みんなのネット回線速度」で、直近3ヵ月の平均値が比較の参考値になります。
通信速度の単位はbpsで、数値が大きければ大きいほど通信速度は速くなります。
ダウンロード速度は一般的なweb閲覧や動画視聴の快適さに影響があり、アップロード速度はデータを上げる、zoomなどのweb会議の快適利用に影響があります。
楽天ひかりの通信速度レポート
直近3ヶ月に計測された6185件の楽天ひかりの測定結果から平均値を計算
平均ダウンロード速度: 209.97Mbps
平均アップロード速度: 238.83Mbps
ビッグローブ光の通信速度レポート
直近3ヶ月に計測された11386件のビッグローブ光の測定結果から平均値を計算
平均ダウンロード速度: 247.73Mbps
平均アップロード速度: 289.49Mbps
この比較から解ること
ビッグローブ光の方が、通信速度は速い傾向にありますが、どちらも家族で利用するインターネット回線として、十分な通信速度が出ていると言えます。
直近3ヵ月の計測者数では、概ねビッグローブ光の方が楽天ひかりの倍近くになっていて、実際の契約者数でもビッグローブ光が多く、数多くのユーザーに選択される、人気の光回線になっていると推察できます。
「楽天ひかり」と「ビッグローブ光」の料金を比較
同じ光コラボである、「楽天ひかり」と「ビッグローブ光」の料金について、色々な角度から比較してみましょう。
月額料金
両者とも他の光回線と同様に、マンション集合住宅での利用の場合と、一戸建て住宅での利用の場合で月額料金は異なっています。
楽天ひかりの月額料金
楽天ひかり | |
マンション | 4,180円 |
戸建て | 5,280円 |
ビッグローブ光の月額料金
ビッグローブ光 | |
マンション | 4,378円 |
戸建て | 5,478円 |
楽天ひかりの方が、マンション集合住宅でも戸建て住宅でも若干安く月額料金が設定されています。
導入工事費
光回線サービスを利用するためには導入工事が必要になり、プロの業者が行うため費用がかかります。
標準的な導入工事費を比較してみましょう。
楽天ひかりの工事費
楽天ひかり | |
マンション | 22,000円 |
戸建て | 22,000円 |
ビッグローブ光の工事費
ビッグローブ光 | |
マンション | 0円 |
戸建て | 0円 |
ビッグローブ光の導入には最大で28,600円の標準工事費がかかりますが、今なら工事費が実質無料になるキャンペーンを行っています。
キャッシュバック
光回線サービスを新規契約することで、キャッシュバックキャンペーンが行われていることがあります。
楽天ひかりのキャッシュバック
楽天ひかりの新規契約で得られる、キャッシュバックキャンペーンは現在行われていません。
キャッシュバックではありませんが、以前は楽天ひかりの新規契約で1年間の月額料金が無料になるキャンペーンがありましたが、現在は終了しています。
現在は6カ月間の光回線の月額基本料が無料になるキャンペーンが行われていますが、単なる新規契約では適用されず、スマホプランの楽天モバイルを併用しなければ適用されない制約があります。
ビッグローブ光のキャッシュバック
ビッグローブ光の新規契約申し込み窓口は、公式HPよりもオンライン専門代理店を利用した方が、公式特典に加えて代理店独自の特典も併用できるのでお得になります。
今なら、ビッグローブ光を新規導入すると、20,000円のキャッシュバックが受け取れます。
セット割
セット割とは、特定の光回線サービスとスマホプランを併用することで、家族の分も含めて毎月のスマホ代が割引されるサービスです。
3大キャリアが大きなシェアを獲得している理由に、このセット割が大きく貢献しているのは間違いが無く、光回線選択の重要な要素になっています。
同じ組み合わせを利用する限り、永年に渡って適用される割引なので、メリットを感じるユーザーが多いということです。
楽天ひかりのセット割
楽天ひかりでは、自社で提供している楽天モバイルのスマホプランを併用しても、スマホ代が安くなるセット割の提供は行われていません。
元々の楽天モバイルの月額料金設定が、3大キャリアに対抗するために安価になっていることも関係しています。
ビッグローブ光のセット割
KDDIグループのビッグローブ光では、中心になっている光回線サービスのauひかりと同様に、auスマートバリューのセット割が適用されます。
auのスマホプランで利用者の多い、使い放題MAX5G・4Gプランでは、スマホ1台につき月額1,100円の割引が適用されます。
家族3人で利用する場合なら毎月3,300円、家族4人なら毎月4,400円の割引が受けられます。
スマホプランの料金を比較
家族で利用する通信費トータル費用を計算するために、スマホ代も計算しましょう。
自宅に光回線を利用する場合に最適なスマホプランは、3GB程度のプランです。
この容量を少ないと感じる方も多いと思いますが、最もデータ消費をする(スマホでインターネットを利用する)のは自宅が多く、この多く消費する自宅に光回線サービスが導入されればWi-Fiを利用するため、契約しているスマホプランのデータ消費が自宅利用では無くなります。
そのため、スマホプランのギガ消費をするのは外出時だけになり、動画視聴をする習慣の無いユーザーは、それほど多くのデータを使っていません。
(出典:MM総研)
このデータは、2023年3月1日に株式会社MM総研が調査した、「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2023年1月調査)」からの引用で、スマホプランの消費容量の分布図を表しています。
最も多いユーザー層は月に1GB未満であり、多くのユーザーは月に3GB未満になっているのが解ります。
楽天モバイル
光回線サービスを選択する大きな理由はセット割ですが、楽天ひかりには楽天モバイルを併用してもセット割は無く、敢えて選択するメリットは特に無いと言えます。
しかし、楽天ひかりを自宅の光回線に選択するユーザーの多くは、普段から楽天市場を買い物に利用して、楽天ポイントを積極的に貯める楽天経済圏と親和性が高くなっています。
楽天ひかりを利用するユーザーが、楽天市場で買い物をする場合、楽天ポイントが+2倍になり、楽天モバイルユーザーが楽天市場で買い物をする場合は+4倍になります。
+何倍という表現は少々解りづらいのですが、これは%に置き換えて理解することができます。
楽天ポイントが+2倍なら、2%のポイントが付くということで、具体的には100円の買い物に対して2円のポイントが付くことになり、楽天モバイルを併用することで、合計6%のポイントが付与されるということです。
楽天ポイントは1ポイント=1円として、楽天市場などで使用することができます。
楽天モバイルの料金体系は、従量制の「楽天最強プラン」のみです。
楽天モバイル | |||
容量 | 3GB未満 | 3~20GB未満 | 20GB~無制限 |
基本月額 | 1,078円 | 2,178円 | 3,278円 |
家族割 | 110円 | 110円 | 110円 |
セット割 | 0円 | 0円 | 0円 |
割引後 | 968円 | 2,068円 | 3,168円 |
自宅に光回線を導入すれば、多くのスマホユーザーは3GBまでの利用になり、その場合の月額料金は1,078円なります。
家族で楽天モバイルを利用する場合は、スマホ1台につき月額110円の割引が適用されて、その場合のスマホ1台の3GB未満の月額料金は968円になります。
au
前述のように、ビッグローブ光はauのスマホプランと併用することで、auスマートバリューという「セット割」が適用されて、毎月のスマホ代が安くなります。
自宅に光回線サービスを導入して、Wi-Fiが利用できる場合に最適な容量は3GBですから、無制限プランは必要が無く、小容量プランを利用した方が良いと考えがちですが、実際に計算してみると異なる結果が出ます。
au スマホミニプラン 5G/4G | ||||
容量 | ~1GB | ~2GB | ~3GB | ~4GB |
基本月額 | 3,465円 | 4,565円 | 5,665円 | 6,215円 |
家族割 | 1,100円 | 1,100円 | 1,100円 | 1,100円 |
セット割 | 550円 | 550円 | 550円 | 550円 |
割引後 | 1,815円 | 2,915円 | 4,015円 | 4,565円 |
auの小容量プラン「スマホミニプラン 5G/4G」は従量制で、家族3人以上で利用する場合には家族割でスマホ1台につき月額1,100円の割引が適用され、ビッグローブ光と併用することでセット割が月額550円適用されます。
3GB未満程度の利用の場合は、スマホ1台の月額費用は4,015円になります。
使い放題MAX 5Gプラン | ||
容量 | 3GB未満 | 無制限 |
基本月額 | 7,238円 | 7,238円 |
家族割 | 1,100円 | 1,100円 |
3GB以下割 | 1,650円 | 0円 |
セット割 | 1,100円 | 1,100円 |
割引後 | 3,388円 | 5,038円 |
auの無制限プラン「使い放題MAX 5Gプラン」は、3GB未満程度の利用にはオーバースペックですが、月に3GB未満の利用の場合には自動的に月額1,650円が割引されます。
そのため、家族割とセット割を加えれば、3GB未満程度の利用の無制限プランの月額費用は、小容量プランよりも安い3,388円になります。
多くの割引制度があり、割引額も大きいのですが、絶対支払金額は楽天モバイルを利用した場合と比較して、大幅に高くなっていることは否めません。
通信品質を比較すれば、同じ通信キャリアとは言ってもauと楽天モバイルでは大きな差があり、設置されているアンテナ基地局数も大きな差があります。
4Gの電波では、障害物が有っても届きやすく、遠くまで届くプラチナバンドはauの主力ですが、楽天モバイルのプラチナバンドは東京の一部で運営が始まったばかりで、通信品質は両者で大きな差があるのも確かです。
楽天モバイルで楽天回線が全く利用できない場合は、パートナー回線としてauの電波を使うことができますが、ユーザーの意思で切り替えることはできず、auでは快適に利用できる場所でも、中途半端に楽天回線に繋がる場所では、現状は残念ながらイライラしながら使わざるを得ないケースも少なくないと言えます。
auの高品質な回線を、楽天モバイル並の安価な料金で使うことができたらベストですよね?
でも、そんな「ウマい」話はあるわけが無い・・・と諦めるのはちょっと早いです。
UQモバイル
(出典:UQ mobile公式サイト)
auのサブブランドとしてKDDIが展開している「UQモバイル」は、安価な月額料金が設定されているのに、auと全く同じ電波や通信品質を利用することができて、ビッグローブ光と併用することによりセット割も適用されます。
光回線のビッグローブ光と、auのサブブランドであるUQモバイルを併用する事で、スマホ1台につき最大毎月1,100円のセット割が10契約まで適用が受けられます。
トクトクプラン | コミコミプラン | ミニミニプラン | ||
1GB未満 | 15GB | 20GB | 4GB | |
月額料金 | 2,277円 | 3,465円 | 3,278円 | 2,365円 |
セット割 | 1,100円 | 1,100円 | 0円 | 1,100円 |
割引後 | 1,177円 | 2,365円 | 3,278円 | 1,265円 |
自宅に光回線が利用できて、Wi-Fiが使えるユーザーに最適なUQモバイルのプランは、「ミニミニプラン」です。
月に4GBの容量プランが、ビッグローブ光を併用することでセット割が適用されて、月額1,265円で利用ができます。
楽天モバイルに家族割を適用した、3GB未満の月額料金は968円ですから、4GBが利用できて1,265円のUQモバイルは、容量から考えればむしろ割安だと言えます。
楽天モバイルで3GBを僅かでも超過した場合は、自動的に月額料金は2,068円に跳ね上がりますが、UQモバイルでは4GBまで1,265円で利用できるため、「今月はちょっと使いすぎたかな?」という場合には、支払い金額に大きな差が出ます。
また、UQモバイルでは使わなかったギガ容量を、翌月に持ち越すことができるため、たとえば1GB程度しか利用しなかった翌月は、3GBがプラスされた7GBの容量でスタートします。
さらに、その月に3GB未満で留まった場合は、元々の4GBのデータを全く使わないで持ち越せるので、契約しているのは4GBのプランでも、事実上8GBの容量が使えることになります。
普段はそれほどデータ利用が無くても、このギガの余裕は精神衛生上において、とても好ましいと言えますよね。
「ビッグローブ光」+「UQモバイル」がおすすめ!
(出典:ビッグローブ光申込サイト)
快適な通信品質と、余裕のあるスマホプランギガ容量の運用が可能な点を勘案すれば、最もおすすめするのは「ビッグローブ光」を自宅の光回線として利用して、スマホプランは家族で「UQモバイル」を利用してセット割を適応させるのがおすすめです。
1ヵ月の通信費トータル費用
家族3人で利用した場合の、光回線の料金とスマホ代を合算した、通信費トータル費用を計算して比較しましょう。
楽天ひかり+楽天モバイル
楽天ひかり | 楽天モバイル | 家族 | 合計 | |
マンション | 4,180円 | 968円 | 3人 | 6,897円 |
戸建て | 5,280円 | 968円 | 3人 | 7,997円 |
ビッグローブ光+UQモバイル
ビッグローブ光 | UQモバイル | 家族 | 合計 | |
マンション | 4,378円 | 1,265円 | 3人 | 7,986円 |
戸建て | 5,478円 | 1,265円 | 3人 | 9,086円 |
*auPAYカード支払い割187円も適用した場合
ビッグローブ光+UQモバイルの方が、支払い金額は1,000円程度高くなります。
快適に利用できる環境の確保に1,000円の費用を許容できるかが、選択のポイントになります。
2年間のトータル費用
しかし前述のように、光回線を利用するためには工事費が必要で、キャッシュバックも加味した2年間のトータル費用を計算してみましょう。
楽天ひかり+楽天モバイル
楽天ひかり+楽天モバイル | ||||
2年間通信費トータル費用 | 工事費 | キャッシュバック | 合計 | |
マンション | 165,528円 | 22,000円 | 0円 | 187,528円 |
戸建て | 191,928円 | 22,000円 | 0円 | 213,928円 |
ビッグローブ光+UQモバイル
ビッグローブ光+UQモバイル | ||||
2年間通信費トータル費用 | 工事費 | キャッシュバック | 合計 | |
マンション | 191,664円 | 0円 | -20,000円 | 171,664円 |
戸建て | 218,064円 | 0円 | -20,000円 | 198,064円 |
2年間のトータル費用では、ビッグローブ光+UQモバイルの方が安くなります。
ビッグローブ光なら引っ越し移転時の工事費用が無料
引っ越しがある程度予想されている転勤族の方や、引っ越しする予定がある方にもビッグローブ光がおすすめです。
ビッグローブ光では何度引っ越しを行っても、その都度必要になる工事費が無料になっています。
引っ越しをする場合は、さらにビッグローブ光+UQモバイルの安さが大きくなります。