「インターネットするなら××光!」
「サクサク使うなら××光で決まり!」
などなど・・・
光回線をアピールするCMのワンフレーズは巷に溢れていて、数多くの光回線サービスが競い合っている様子が日夜伝わってきます。
何が何だか・・・光回線ってよく解らない・・・イメージをお持ちの方も多いと思いますが、実際のところは思いの外にシンプルなんです。
全国規模に展開している光回線としては、一般的に知名度の高い「フレッツ光」と、auスマホユーザーには知名度の高い「auひかり」以外には、「NURO光」があるくらいです。
他には、利用できるエリアが限定されている、電力会社・ケーブルテレビから提供されている光回線だけです。
こんな説明を受ければ
「え!?ドコモ光は全国規模に展開していないの?」
「ソフトバンク光はどうして無いの?」
と、疑問に思ったり、ますます解らなくなったりしますよね。
「auひかり」と「フレッツ光」の違いは何なのか?自宅に導入するならどちらが良いのか?について、スッキリとこれらの疑問が解決する解説をしていきます。
経営母体の違い
一番シンプルで解りやすい「auひかり」と「フレッツ光」の違いは、経営母体の違いです。
「auひかり」はKDDIが運営していて、「フレッツ光」はNTT東西が運営しています。
この両者の光回線は全く別の扱いで、互換性も全くありません。
そんなの、2大巨頭と言われるライバル同士なんだから当然かと思いますが、事態はもう少し複雑になっています。
固定電話線網の有無
光回線網を整備するためには、光ファイバーケーブルを街中から郊外まで取り回し、直接ユーザー宅に接続する必要があります。
そのため、電柱や地下設備など、何らかの既存インフラを担っている企業以外では、光回線の敷設は難しいと言えます。
冒頭に書いた電力会社・ケーブルテレビの運営会社が、光回線サービスを展開できるのは、正にこのことが関係しています。
NTT東西は、電電公社の時代から日本全国に固定電話線網の整備を行ってきているので、既存のインフラを使って光回線の全国展開を可能にしています。
しかし、KDDIでは独自の固定電話を持っておらず、NTT東西の様なインフラ設備を有していません。
では、どうやってauひかりの光ファイバーケーブルを取り回しているのか?疑問ですよね。
KDDIの光回線網の大半は、NTT東西の光回線フレッツ光のダークファイバーと呼ばれている利用していない部分を利用して、auひかりの全国展開をしています。
開通までの期間の違い
誤解の無いように申し上げますが、auひかりの多くはフレッツ光のダークファイバーを使っているのは確かですが、通信品質が劣っているわけではありません。
ただ、取り巻く環境による違いの出るケースはあり、光回線を申し込んでから利用できるようになるまでの期間については、両者では差がつきます。
フレッツ光の方が早く開通する傾向にある
光回線を利用するためには、導入工事が必要になります。
申し込みを済ませれば、一刻も早く光回線でインターネットを利用したいのが人情ですが、工事には契約者の立ち会いが必要であり、ご自身の立ち会えるスケジュールの空きと、工事業者のスケジュールの空きを擦り合わせる必要があります。
この日なら立ち会えると提示しても、工事業者のスケジュールが詰まっていては駄目で、次の日程を模索していくことになります。
NTT東西では古くから電話事業を行っていた関係で、全国に多数の有力工事業者を抱えているため、開通までのスケジュールが短くなる傾向になっています。
たとえば、戸建て住宅に光回線を導入する場合、フレッツ光では概ね2週間から1ヵ月程度で完了していますが、auひかりでは1ヵ月から2ヵ月程度になっています。
加えて、新たな契約に対してKDDIでは社内調整以外に、フレッツ光のダークファイバーを利用しているため、NTT側とも調整が必要になることも関係しています。
特に人の移動が多い繁忙期では、NTTが自社のスケジュールを優先することも当然あります。
フレッツ光では「無派遣工事」だけで短期間に完了することも
(出典:NTT東日本 一部改変)
上の図は、マンション集合住宅で光回線の導入時の工事内容を表しています。
工事には立ち会いの必要な派遣工事と、管内で行う立ち会いの必要が無い無派遣工事があり、どちらも欠かすことができない、2つを合わせて光回線の導入工事になります。
しかし、フレッツ光の場合は例外的に、光回線が利用できる環境が整っている場合は、立ち会いの必要無い無派遣工事だけで開通することがあり、最短1週間程度で開通します。
これは、auひかりでは無いので、フレッツ光だけのメリットだと言えます。
無派遣工事が可能なお住まいであるかは、実際に申し込んでNTT側が調査を行ってからしか解りませんが、部屋に以下のポートが設置されている場合は、無派遣工事だけで完了できる確率が高くなります。
提供されるエリアの違い
「auひかり」と「フレッツ光」は、提供エリアが大きく異なっています。
光回線は提供エリアになっていなければ、利用することができません。
光回線を利用するためには、近くまで来ている光ファイバーケーブルを、自宅に引き込み工事を行いますので、近くまで来ていない(提供エリアにはなっていない)光回線を利用することはできません。
ただこれは、戸建て住宅のケースであり、マンション集合住宅で光回線を利用するためには、少々事情が異なっています。
auひかりのマンション利用は難しい
マンション集合住宅で光回線を利用する場合には、基本的に各戸に光回線を直接引き込むのではなく、建物の共有スペース内まで引き込み工事を行い、そこから各戸へ建物内の配線を使って供給されます。
原則として、マンション集合住宅で光回線を利用するためには、建物の共有スペース内まで引き込み工事が完了している必要があり、そうでない光回線は利用することができません。
建物の近くまで光回線が来ていても、光回線を共有スペース内まで引き込み工事を行うためには、管理事務所や居住者などの同意や、賃貸物件の場合はオーナーの同意も必要になり、導入には多くの時間と手間が必要になります。
フレッツ光は日本中の多くの建物の共有スペース内まで、すでに引き込み工事が完了している物件が多いのに対して、auひかりが導入されている建物は極めて少なく、auひかりをマンション集合住宅で利用することは難しいと言えます。
auひかりの提供エリア
上の地図は、都道府県別でauひかりの戸建てが利用できるエリアを示しています。
利用できるのは以下の地域です。
【北海道エリア】 北海道
【東北エリア】 青森、秋田、岩手、山形、宮城、福島
【関東エリア】 東京都、神奈川、千葉、埼玉、群馬、茨城、栃木
【信越エリア】 新潟、長野
【中部エリア】 山梨
【北陸エリア】 石川、富山、福井
【中国エリア】 鳥取、岡山、島根、広島、山口
【四国エリア】 香川、徳島、愛媛、高知
【九州エリア】 福岡、大分、佐賀、宮崎、熊本、長崎、鹿児島
注意が必要なのは、エリアになっている県であっても、全域で利用が可能になっているわけではないということです。
比較的人口密度の高いエリアに、基本的には限られているとお考え下さい。
auひかりの提供エリア
フレッツ光の提供エリア
フレッツ光の提供エリアは、日本で唯一47都道府県全県になっています。
加えて、広域に提供されているのもフレッツ光の特徴です。
正確な数字は発表されていませんが、人口エリアカバー率として、東日本では概ね95%以上、西日本では概ね93%以上だといわれている、都心部から郡部まで広くカバーしているのが強みです。
NTTフレッツ光の提供エリア
東日本
西日本
利用できるプロバイダ数の違い
(出典:NTT東日本)
光回線を使ってインターネットを楽しむためには、回線以外に接続業者プロバイダを利用する必要があります。
接続業者プロバイダは、膨大な世界中に存在するデータのあるサーバーに接続する、水先案内人の役割を務めています。
大まかなインターネット利用の流れとしては、ユーザーのリクエストはプロバイダに伝えられ、それに沿って目標のデータのあるサーバーにプロバイダが接続して、持ち帰ったデータを回線でユーザーに届けています。
auひかりでは利用できるプロバイダが7社に限定されていますが、フレッツ光では数百社に及ぶプロバイダが利用できます。
同時に利用契約できるプロバイダは1つですから、複数のプロバイダがあっても一見すればメリットにはならない気もしますが、後々の利便性だけでなく、ひいては支払料金にまで大きく影響してきます。
契約形態の違い
一般的なユーザーにプロバイダの存在認識が薄いのは、スマホ契約が大きく関係しています。
最も多いインターネット利用端末のスマホは、通信会社でプラン契約したSIMが入っていれば、プロバイダを意識する事無くインターネットを利用することができます。
この場合でも、先にご説明したプロバイダは不可欠で、通信回線として契約すれば、自動的に唯一のプロバイダを契約しているということになっています。
たとえば、auのスマホプランでインターネット利用ができる通信回線契約を行っていれば、プロバイダとしてのauとも契約を行っているということです。
auひかりでは選択できるプロバイダが7つあるので、契約時にはプロバイダの存在を認識しますが、契約先はau(KDDI)であるのはスマホプランの契約と同じです。
フレッツ光が大きく異なるのは、回線(フレッツ光を提供しているNTT東西)側ではプロバイダが用意されておらず、NTT東西との契約でプロバイダが付随する契約はありません。
フレッツ光の契約形態
フレッツ光でインターネットを利用するためには、回線としてNTT東西と「フレッツ光」を契約して、別途に接続業者プロバイダと契約を結ぶ必要がありました。
(出典:NTT西日本*一部改変)
ありましたと過去形になっているのは、現在この形態でフレッツ光を利用しているのは法人契約が中心であり、2015年以降は一箇所だけの契約「光コラボ」で利用できるようになりました。
ただ、その一箇所の契約先は回線業者のNTT東西ではなく、接続業者プロバイダになるのが、auひかりや他のスマホプランとの大きな違いです。
(出典:NTT西日本*一部改変)
個人契約のユーザーに対しては、NTT東西が直接サービスを提供せずに、接続業者プロバイダに対して光回線の卸し提供を行い、プロバイダとユーザーが契約するフレッツ光の利用形態が「光コラボ」です。
光コラボ選びは、光回線フレッツ光を使ってインターネットを利用する、プロバイダ選びと言い換えても良いです。
少々乱暴な言い方をするなら、膨大なプロバイダの数だけ「光コラボ」があります。
ドコモ光もソフトバンク光も「光コラボ」の1つ
多くの光回線サービスが乱立しているイメージをお持ちの方は、この光コラボの数の多さが原因になっています。
ドコモ光・ソフトバンク光・楽天ひかりも「光コラボ」の1つであり、使っている光回線は「フレッツ光」で、老舗プロバイダとして知名度のある、ビッグローブ光やニフティ光なども同様に「光コラボ」の1つです。
光コラボは、NTT東日本エリアで530社・NTT西日本エリアで235社から提供されています。
なぜ数多い選択肢のある「光コラボ」が優位なのか?
auひかりは、ある意味で独占の形態であり、プロバイダの違いによる料金差も無く、競争は他社とのみ行います。
割引きの事情などで、auひかりの選択をする必要があるユーザーには、価格まで含めた選べる自由はありません。
光コラボは数多くの選択肢がサービスを競い合い、月額料金や付随するサービスも異なっています。
auひかりが利用できるエリアでauひかりの利用を考えた時に、選択肢は他にありませんが、フレッツ光が利用できるエリアやマンション集合住宅では、数百ある光コラボの中から自分のニーズに合わせて、自由に選択することが可能になっています。
スマホ料金割引の「セット割」適用の違い
スマホ契約で他社への流出乗り換えを防ぐための、以前は2年契約縛りがどの通信キャリアでも存在していましたが、国の指導と法制度の変更により使えなくなりました。
光回線は導入工事が必要になるため、比較的長期間利用する傾向が強く、新たな他社スマホプランへの流出を避ける手法として、スマホプランと光回線を併せて利用することで、「セット割」と呼ばれている割引きを各社とも力を入れています。
3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の無制限スマホプラン契約者が、指定する(基本的には自社のサービスです)光回線サービスを併せて利用すると、毎月1,100円がスマホ1台につき割引きされます。
たとえば家族4人で利用した場合、毎月4,400円の割引きが適用されますから大きいですよね。
固定費である通信費トータル費用を、大きく節約する方法になっています。
ドコモはドコモ光を併用する、ソフトバンクはソフトバンク光を併用することで「セット割」が適用されます。
光コラボにはauの「セット割」に対応しているものがある
日本中の多くのエリアや建物で利用ができる、フレッツ光を使う「光コラボ」のドコモ光やソフトバンク光なら問題ありませんが、auひかりは提供エリアが限られていて、マンション集合住宅では利用が難しいことが現実としてあります。
このままではauの競争力が不利になりますので、KDDIでは自社のauひかり以外にも、自社のセット割であるスマートバリューが用意されていて、光コラボの中にも対応しているものがあります。
現在お住まいのマンションや、引っ越しを考えている建物で利用できるのが「フレッツ光」だけで、auひかりが利用できない環境だとしても、auスマホを利用しているユーザーは、スマートバリューに対応している光コラボを導入すれば、セット割の適用が受けられます。
光コラボなら乗り換えも簡単
auひかりで適用されるセット割は、KDDIグループのスマホプランに限られます。
しかし、将来的に他社へのスマホプランの乗り換えを考えた時に、セット割を適用しようと思えば、auひかりを解約して廃線にした上で、新たにセット割が適用される光回線(確率的には多くの場合フレッツ光)の導入工事が必要になります。
auスマートバリューのセット割が適用の光コラボなら、そんな時でも柔軟な対応が可能です。
たとえば、auのスマホユーザーが光コラボでセット割の適用を受けていた場合で、ソフトバンクにスマホプランを変更したいケースを考えてみましょう。
同じ光コラボのソフトバンク光への乗り換えは、「事業者変更」という簡単な手続きだけで完了するので、新たな回線の工事やインターネットが利用できない期間も生ぜずに、ソフトバンクのセット割が適用されます。
他の通信キャリアのドコモや楽天モバイル(楽天モバイルでは現在セット割は提供されていませんが)も同様ですし、安価な格安SIMなどもセット割の対象になっている光コラボがあります。
使うならフレッツ光(光コラボ)の方が良い
ドコモ・ソフトバンクを利用している方なら、迷う事無くセット割が適用される光コラボのドコモ光・ソフトバンク光ですが、auを利用しているスマホユーザーは、auひかりでもフレッツ光(セット割適用の光コラボ)でも、セット割は適用されます。
しかし、利用できるエリアや建物の利便性、通信費トータル費用に関わるセット割など、auひかりとフレッツ光の両方が利用できる環境にお住まいなら、フレッツ光を使う「光コラボ」を利用した方が多くのメリットがありおすすめします。
コスパまで考慮した、セット割適用の光コラボも具体的ご紹介しましょう。
光コラボの「ビッグローブ光」+「UQモバイル」のセット割がおすすめ
(出典:ビッグローブ光申込サイト)
数ある選択肢の中から、auスマートバリューに対応している光コラボを選ぶなら、auのグループ会社である老舗プロバイダが運営する「ビッグローブ光」がおすすめです。
ビッグローブ光の月額料金は、マンションタイプ4,378円・一戸建てタイプ5,478円です。
ちなみに、auひかりホーム1ギガのずっとギガ得プランは6,160円です。
(auひかり、は550円の固定電話基本料金が含まれています)
auのスマホプランを利用していて、ビッグローブ光を併用してスマートバリューのセット割を適用させると、最大でスマホ1台につき毎月1,100円が割り引かれます。
しかし、多くのスマホユーザーは、自宅に光回線でWi-Fiが利用できる場合に、思ったほどギガを消費しないケースが多く、月に3GB未満に留まるのが大半です。
動画視聴など大きなデータを消費しているのが、自宅であることが多いからで、自宅ではWi-Fiを使っているため、外出時のWi-Fi環境の無い場所でしか、ギガを消費しないためです。
auの無制限プランを契約している場合、月に3GB未満に留まると、スマホ1台につき毎月1,650円の割引きが加わります。
しかし、元々の料金が高い無制限プランから割引きを引き出す、この使い方をするよりも、最初から3GB未満程度の利用に最適なプランに変更した方がコスパは良くなります。
UQモバイルに乗り換えればコスパは良くなる
(出典:UQ mobile公式サイト)
UQモバイルはauのサブブランドで、同じKDDIにより運営されています。
そのため、auと全く同じ周波数帯(電波)を使うため、auで購入したスマホが継続して問題無く利用できます。
UQモバイルは月額料金がauに比べて安くなり、auスマートバリューと同様にセット割が適用されます。
トクトクプラン | コミコミプラン | ミニミニプラン | ||
1GB未満 | 15GB | 20GB | 4GB | |
月額料金 | 2,277円 | 3,465円 | 3,278円 | 2,365円 |
セット割 | 1,100円 | 1,100円 | 0円 | 1,100円 |
割引き後 | 1,177円 | 2,365円 | 3,278円 | 1,265円 |
自宅に光回線を導入したユーザーが最適な、月に4GBが利用できるミニミニプランで、ビッグローブ光と併用してセット割を適用させれば、月額1,265円の安さで利用ができます。
家族3人で利用するケースを計算してみましょう。
マンション集合住宅の場合
(ビッグローブ光 マンション)4,378円+(UQモバイル 4GB セット割後 1,265円)×3人-(auPAY割)187円=8,173円
一戸建て住宅の場合
(ビッグローブ光 戸建て)5,478円+(UQモバイル 4GB セット割後 1,265円)×3人-(auPAY割)187円=9,273円
無制限プランだけで運用していた料金と比較すれば、快適に光回線が利用できる環境になったのにも拘わらず、通信費トータル費用は半額以下になりますよね。
キャッシュバック
ビッグローブ光では代理店契約で、キャッシュバックキャンペーンを行っています。
キャッシュバック特典の詳細は、以下をご覧下さい。
工事費無料キャンペーン
光回線の導入には、工事が必要で工事が発生します。
ビッグローブ光の導入には最大で19,800円の標準工事費がかかりますが、今なら工事費が実質無料になるキャンペーンを行っています。
引っ越し移転時の工事費用が無料
ビッグローブ光では何度引っ越しを行っても、その都度必要になる工事費が無料になっています。