日本で光回線サービスがスタートしたのは2001年の事で、本格的に一般家庭に普及が始まったのは、2003年に当時はBフレッツと呼ばれていた、現在はフレッツ光と呼ばれている、NTT東西の光回線の提供エリアが広がった事と月額料金の値下げがありました。
NTT東西のフレッツ光を当初から利用しているユーザーは、既に20年を経過している事になります。
IT業界は日進月歩であり、20年という歳月は二昔前という言葉では到底役不足で、感覚的には大昔ですが、利用する端末や周辺機器を最新のものにすることで、今でもなお過不足なく利用ができるのは先見の明があり、金額以上の利便性を長期間に渡って享受していると言えます。
しかし、フレッツ光を取り巻く環境は時代と共に大きく変わり、光回線の利用者は3,800万件を超えていて、フレッツ光の利用者も2,400万件余りへと増えています。
早い時期からフレッツ光をご利用になっていた方にとっては、「やっと時代が追いついてきた」とも言えますが、もしかすると支払料金や利用形態の面では、「後塵を拝している」状況になっている可能性があります。
2015年以前からフレッツ光を利用している方なら、多くの場合は契約形態を変更するだけで支払料金が節約できます。
さらに、auスマホ契約をしているユーザーなら、家族の分まで含めた通信費トータル費用を大幅に削減できます。
そんなコスパの良い、フレッツ光を使うauスマホユーザーが通信費を下げる方法を解説します。
現在のフレッツ光利用形態は2通りが存在
(出典:NTT東日本)
フレッツ光をずっと継続して利用している方も、新しく今年に入ってからフレッツ光の利用を始めた方も、光回線でインターネットを利用する基本的な形態は変わりません。
フレッツ光に限った事ではありませんが、光回線でインターネットを行うには、上図の様に回線としてのフレッツ光と、接続業者プロバイダを組み合わせて利用します。
この部分については変わりませんが、フレッツ光の契約形態は現在2通りが存在しています。
フレッツ光契約者の契約形態
(出典:NTT西日本*一部改変)
フレッツ光をNTT東西と契約してインターネットを利用しているユーザーは、光回線の契約とは別に接続業者プロバイダとの契約を行い、2箇所で契約を結んでいて、月額料金の支払いも2箇所になっています。
長年この形態でご利用になってきた方の中には、インターネットが突如として利用できなくなるなどのトラブル発生時に、契約している2箇所の、どちらに問い合わせたら良いのか?逡巡してしまったご経験は無いでしょうか?
契約先が一箇所ならトラブル時などにも話が簡単ですし、月額料金の支払いも一箇所の方がシンプルで解りやすいのになぁ・・・と、お考えになったことありませんか?
そんな風に考えるのは自然な事で、フレッツ光の利用者が増えるにつれて、一纏(ひとまと)めにした契約形態を望む声も大きくなりました。
しかし、簡単に実現まで至らなかったのは、国と総務省が懸念した、一纏めにすることでの弊害がありました。
国と総務省が問題視した弊害
ユーザーから見れば便利になる、光回線とプロバイダのワンストップですが、47都道府県全県を広い範囲でカバーする提供エリアを持つフレッツ光は圧倒的に優位で、NTT東西が接続業者プロバイダまで一体提供すれば、日本の光回線サービスがNTT東西だけに寡占化され、競争原理が働かなくなります。
一社独占になれば価格競争も無く月額料金は高止まりになり、日本の光回線の普及にとって大きな弊害になると、国と総務省は考えたわけです。
加えて、元々国の企業であるNTTが、民間の事業を大きく圧迫する事があってはいけない、NTT法の存在もあります。
これらの事情を汲んで、ユーザーのニーズに取り組む意思を固めたNTT東西は、フレッツ光の契約を古くからノウハウがあって利幅も見込める法人契約に特化し、個人契約では直接契約をしないで、接続業者プロバイダに回線の卸提供をする方向に踏み切ります。2015年のことでした。
これが「光コラボ」です。
光コラボの契約形態
(出典:NTT西日本*一部改変)
増加するフレッツ光の個人契約のニーズに合致した、光回線と接続業者プロバイダをワンセットにした契約形態「光コラボ」は、2015年2月にスタートしました。
光コラボも上図のように、光回線フレッツ光と接続業者プロバイダを組み合わせてインターネットを利用する形態に、何ら変わりはありません。
異なるのは、NTT東西の光回線フレッツ光を利用するのに、光コラボのユーザーはNTT東西とは直接契約をしない点です。
契約はNTT東西からフレッツ光の卸し提供を受けた、接続業者プロバイダとの契約のみで利用します。
通常のインターネットが利用できるスマホ契約は、回線の提供者がプロバイダも提供することで、回線のプラン契約をするだけで済むワンセット契約になっていますが、形態は異なるものの、光コラボも一箇所で契約が済む利便性や、トラブル時などの問い合わせ先などが一箇所で済む面でも同じです。
回線側がプロバイダを提供すれば独占になりますが、プロバイダを窓口にすることで数多くのサービスが提供されることになり、NTT東日本エリアで530社・NTT西日本エリアで235社の光コラボが、日夜熾烈なサービス競争を繰り広げています。
光回線サービスとして一般的にも知名度の高い、「ドコモ光」「ソフトバンク光」や、「楽天ひかり」「ビッグローブ光」なども光コラボの一つです。
利便性だけでなくコスパも「光コラボ」が優れる
フレッツ光とプロバイダを別契約して利用するよりも、利便性だけで無く支払い額というコスパの面でも光コラボが優れています。
人気のある主な光コラボの月額料金と、フレッツ光でプロバイダを別契約時の月額料金を比較してみましょう。
月額料金を比較
ビッグローブ光 | @nifty光 | ソフトバンク光 | @TCOMヒカリ | ||
光コラボ | マンション 月額 | 4,378円 | 4,378円 | 4,180円 | 4,180円 |
戸建て 月額 | 5,478円 | 5,720円 | 5,720円 | 5,610円 | |
フレッツ光+プロバイダ | マンションプロバイダ料金 | 990円 | 1,045円 | 1,045円 | 1,320円 |
東日本マンション月額計 | 5,115円 | 5,170円 | 5,170円 | 5,445円 | |
西日本マンション月額計 | 4,565円 | 4,620円 | 4,620円 | 4,895円 | |
戸建てプロバイダ料金 | 1,100円 | 1,320円 | 1,320円 | 1,320円 | |
東日本戸建て月額計 | 7,370円 | 7,590円 | 7,590円 | 7,590円 | |
西日本戸建て月額計 | 5,830円 | 6,050円 | 6,050円 | 6,050円 |
プロバイダとしてフレッツ光に対応していて、光コラボも提供しているもので、月額料金を単純に比較したのが上記の表です。
(*フレッツ光+プロバイダのマンション料金は、タイプ1の金額になっています。)
インターネットの利用形態は同じでも「光コラボ」は料金だけが安くなる
たとえば、老舗プロバイダとして日本のインターネットを支えてきたビッグローブを、マンション利用したの場合には、プロバイダとしてビッグローブと契約を行い、光回線はNTTとフレッツ光の契約した場合の月額合計金額は、NTT東日本エリアで5,115円・NTT西日本エリアで4,565円になります。
しかし、光コラボのビッグローブ光マンションを契約した場合には、月額料金は4,378円になります。
戸建ての場合では、プロバイダとしてビッグローブと契約を行い、光回線はNTTとフレッツ光の契約した場合の月額合計金額は、NTT東日本エリアで7,370円・NTT西日本エリアで5,830円になります。
しかし、ビッグローブ光戸建てを契約した場合には、月額料金は5,478円になります。
どちらも、光回線にフレッツ光+接続業者プロバイダにビッグローブ光で、インターネットを使用する形態としては全く同じですが、光コラボなら支払料金だけ安くなります。
東日本でも西日本でもエリアを問わず「光コラボ」は同一料金
一覧表をご覧になってお気づきになった方も多いと思いますが、フレッツ光をNTTと契約する場合には、東日本と西日本で料金は異なります。
しかし、光コラボは東西のエリアを問わずに解りやすい同一料金になっています。
その料金は、いずれも光コラボの方が安くなっています。
マンション利用でも条件に拘わらず「光コラボ」は一律料金
マンション集合住宅でフレッツ光をNTTと契約する場合、建物の配線方式や建物一棟内での契約者数によって、月額料金は変わってきます。
しかし、同じフレッツ光を利用する場合でも、「光コラボ」で契約することで安価な一律料金で利用することができます。
特に同一建物内で利用者数が多くない場合には、一層のこと料金が安くなるメリットが享受できます。
一例として、光配線方式(ミニ)のフレッツ光月額料金を見てみましょう。
最大通信速度 | 月額料金 | ||
NTT東日本 | ギガラインタイプ | 1Gbps | 4,455円 |
ハイスピードタイプ | 200Mbps | 4,235円 | |
マンションタイプ | 100Mbps | 4,235円 | |
NTT西日本 | スーパーハイスピードタイプ隼 | 1Gbps | 4,950円 |
ハイスピードタイプ | 200Mbps | 4,950円 | |
マンションタイプ | 100Mbps | 4,950円 |
*プロバイダ料金は別途必要
*ミニの区分は建物1棟で東日本は4・西日本は6契約以上の場合
NTT東日本で、マンションのタイプ1区分(先ほどの一覧で戸数8以上)では月額4,125円ですが、ミニ区分では月額4,455円になっています。
NTT西日本では、マンションのタイプ1区分で月額3,575円ですが、ミニの区分では月額4,950円になります。
光コラボなら、建物内の利用者戸数に関わらず同じ安価な料金で使えます。
光コラボに乗り換えるのに併せて通信速度向上も
建物内の配線方式が光の場合には、光コラボに乗り換えることで、契約通信速度の見直しにより、利用できる通信速度が向上する可能性があります。
現在の一般的に利用されている、フレッツ光の最大通信速度(理論値)は1Gbps(1,000Mbps)になっていて、光コラボも1Gbpsが最大通信速度ですが、昔からフレッツ光を利用している場合、最大通信速度が遅い(200Mbps・100Mbps)契約をしているケースが数多くあります。
多くの場合に別途の工事をすること無しに、光コラボに乗り換えることで通信速度が向上する可能性があります。
支払料金が安くなって、通信速度が速くなれば言う事無しですよね。
フレッツ光をNTT東西と契約しているユーザーは、「転用」という手続きを行うだけで、簡単に「光コラボ」に乗り換えることができます。
その手順を見ていきいましょう。
フレッツ光ユーザーは「転用」の手続きで簡単に「光コラボ」への乗り換えが可能
(出典:NTT東日本公式)
フレッツ光ユーザーは、「転用」という簡単な手続きを行うことで、光コラボに乗り換えることが可能になっています。
光コラボに乗り換えても、同じフレッツ光回線を継続して利用ができるので、新たな工事は基本的に必要が無く、乗り換えに際してインターネットが利用できない期間も生じません。
転用の手順
転用の手順としては、フレッツ光を利用しているNTT東西のどちらかに、「転用承認番号」を請求して入手した後に、乗り換える光コラボの契約時に、新規契約ではなく転用である旨を伝えて、転用承認番号を伝えれば乗り換えができます。
転用承認番号を入手する事前準備
転用承認番号を入手するためには、以下を事前に準備しておくとスムーズです。
- a.お客さまID、ひかり電話番号か契約時の連絡先電話番号
- b.契約者氏名
- c.フレッツ光を利用している場所の住所
- d.フレッツ光の利用料金支払い方法
NTT東日本の場合
a.b.cについては、こちらからから確認できます。
dは請求書かクレジットカード明細等で確認してください。
NTT西日本の場合
a.b.cについては、こちらから確認出来ます。
dの確認方法はこちらから
転用承認番号の収得窓口
オンラインか電話で転用承認番号が請求できます。
NTT東日本の窓口
オンラインの窓口はこちら
受付時間は8時30分から22時で土日祝日も受け付けています。
電話は0120-140-202
受付時間は9時から17時で土日祝日も受け付けています。
NTT西日本の窓口
オンラインの窓口はこちら
受付時間は7時から25時で土日祝日も受け付けています。
電話は0120-553-104
受付時間は9時から17時で土日祝日も受け付けています。
転用の注意点
転用承認番号には、15日間の有効期限が設けられています。
その期間内に光コラボの申し込みをすれば良いのではなく、光コラボからNTT側に確認作業を行う期間も含めてですので、早めの対応が望ましいと言えます。
auスマホユーザーがさらに通信費を下げる方法は?
光回線サービスを、NTT東西とのフレッツ光契約から転用で光コラボに乗り換えるだけでも、毎月の通信費トータル費用は多くの場合に下げることが可能です。
しかし、もう一歩進めて通信費トータル費用を、さらに下げる方法を考えてみましょう。
光回線のセット割でスマホ代を下げる
数多くの光コラボの中には、光回線サービスとスマホプランを併用することで、毎月のスマホ代が家族の分まで割引きされる「セット割」を提供しているものがあります。
毎月支払う固定費としての通信費トータル費用は、光回線+家族も含めたスマホ代で、光回線は光コラボにすることで下がりますから、スマホ代を下げることで一層の節約が可能になります。
auユーザーは「UQモバイル」に乗り換えれば通信費は下げられる
家族でauのスマホプランを利用になっているなら、auのスマホに「セット割」のスマートバリューが適用される光コラボを選択することで、毎月の通信費トータル費用は下げることができます。
auの店頭ではスマホプランとして、積極的に無制限利用ができる使い放題MAX5G・4Gを提案しています。
自宅に光回線でWi-Fiが利用できる環境にあれば、大半のスマホユーザーはスマホプランで大量にデータを利用することは少なく、月に3GB以下の利用に留まっています。
無制限プランで3GB以下の小容量しか利用しないなら無駄ですが、使い放題MAX5G・4Gでは月に3GBに満たないユーザーには、スマホ1台につき月額1,650円の割引きが提供されているため、そのまま無制限プランを利用するケースが多くなっています。
しかし、小容量しか利用しないならば、同じKDDIが提供しているサブブランドの「UQモバイル」にすれば、auと同じ回線品質を安価に利用することが可能です。
auで購入したスマートフォンを、UQモバイルでも問題無く継続利用ができます。
UQモバイルにセット割りが提供される光コラボに転用を行い、スマホをUQモバイルに家族で乗り換えることが、フレッツ光を使うauスマホユーザーが通信費トータル費用を下げる、最もおすすめの手段です。
UQモバイルの月額料金
(出典:UQ mobile公式)
UQモバイルの料金プランは、以下の3つがあります。
トクトクプラン | コミコミプラン | ミニミニプラン | ||
1GB未満 | 15GB | 20GB | 4GB | |
月額料金 | 2,277円 | 3,465円 | 3,278円 | 2,365円 |
セット割 | 1,100円 | 1,100円 | 0円 | 1,100円 |
割引き後 | 1,177円 | 2,365円 | 3,278円 | 1,265円 |
自宅に光回線でWi-Fiが利用できるなら、最適なのは月に4GBが利用できるミニミニプランです。
auのメインプランで割引きを使っても、UQモバイルのミニミニプランでセット割を適用させた、月額1,265円には遠く及びません。
光コラボ「ビッグローブ光」と「UQモバイル」のセット利用がおすすめ
(出典:ビッグローブ光申込サイト)
数多い光コラボの中から、UQモバイルのセット割が適用される、おすすめの光回線サービスは、老舗プロバイダであり、同じKDDIグループのビッグローブ株式会社が運営している「ビッグローブ光」です。
ビッグローブ光の月額料金は、マンションタイプ4,378円・一戸建てタイプ5,478円です。
一例として、家族3人でスマホがUQモバイルの4GBプラン・自宅にビッグローブ光を利用する場合の通信費トータル費用を計算してみます。
マンション集合住宅の場合
(ビッグローブ光 マンション)4,378円+(UQモバイル 4GB セット割後 1,265円)×3人-(auPAY割)187円=8,173円
一戸建て住宅の場合
(ビッグローブ光 戸建て)5,478円+(UQモバイル 4GB セット割後 1,265円)×3人-(auPAY割)187円=9,273円
現在お支払いになっている通信費と、是非比較してみて下さい。
転用申し込みは代理店がお得で便利
光コラボへの転用申し込みは、代理店がお得で便利です。
キャッシュバック
ビッグローブ光では代理店契約で、独自のキャッシュバックキャンペーンを行っています。
キャッシュバック特典の詳細は、以下をご覧下さい。
転用や他の相談も気軽にのってもらえる
代理店は転用の詳細などの相談を気軽にできるだけでなく、複数の光コラボを取り扱っているので、利用の仕方やニーズを伝えることで、最適な光コラボの提案が受けられます。
現在利用しているスマホプランがau以外の方も、通信費を下げるコスパの良い光コラボについて、気軽に相談できますよ。