スマホの使い方は十人十色で、電話通話中心の使い方をする方もいれば、毎日最低でも数時間は手にしている方もいらっしゃいますよね。
スマホプランの契約先は3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)が多く、それぞれが一押しのメインプランである、無制限プランの利用者が多くなっています。
しかし、スマホ代は無制限・大容量プランよりも、当然ですが小容量プランの方が安くなっていて、それほど毎月ギガを消費しないユーザーは、無制限プランを継続利用するのではなく、小容量プランに乗り換えるのは賢明な選択だと言えます。
数多く存在しているスマホの小容量プランの中から人気のものを比較して、セット割も含めた通信費トータル費用を安くする方法を考察します。
小容量プランが最適な利用者とは?
スマホプランの料金は、相対的に利用できるデータ容量で変わります。
最も安いのは小容量プランですが、この小容量には明確な定義はありません。
そのため、小容量と一口に言っても個々で捉え方が異なり、その具体的な容量には差があります。
1GB未満を小容量と捉える方もいますし、5GB未満程度や10GB未満程度という方もいらっしゃいます。
スマホプランのギガ消費の中央値は概ね月に3GB程度で、プラン容量は利用できる上限ですから、実際の利用容量ギリギリのプランではない方が、契約するプランとして賢明です。
それ故に、今回の小容量プランの定義としては、2GBから5GB程度として、話を進めていきます。
小容量プランは、大容量・無制限プランよりも月額料金は安価に利用ができますが、価格の安さだけに惹かれて利用すると、本来の自分の使い方として、大きなデータ消費をコンスタントにする方の場合、すぐに容量の上限に達してストレスが溜まる・不便を感じることが避けられません。
具体的に、小容量プランが最適な利用者像を考えてみましょう。
インターネットをスマホであまり利用しない
スマホプランを契約しているけれど、スマホでインターネットを利用することは殆ど無いユーザーも少なくありません。
電話通話中心のユーザー
ガラケーの時代から利用している電話番号を、スマホの時代になっても同じ通信会社で、何となく利用している方も多いですよね。
ただ、携帯ショップの勧めに応じて無制限プランを契約しているだけなら、小容量プランへの乗り換えを検討した方がコスパは良くなります。
電話通話のかけ放題は、以前は通信キャリアにしか存在していませんでしたが、現在は多くの安価なスマホプランでも利用が可能になっています。
動画視聴でギガ消費をしないユーザー
一般的に多く利用されている、LINEやYahoo!サイトなどの閲覧、天気予報やMAPアプリ等では、スマホプランのギガをそれほど消費しません。
動画視聴を行うユーザーは大きなデータ量を短時間で消費しますが、それ以外の上記のような利用では、それほど大きなギガ消費をすることは無く、多くのスマホユーザーは小容量プランで事足りるケースが多くなっています。
もちろん、Wi-Fiを使った動画視聴は、どれほど動画視聴をしても契約しているスマホプランのギガを一切消費しないので、小容量プランでの運用が可能になります。
サブ回線としての利用
メイン回線は別に維持していて、SIMが2枚使えるデュアルSIM対応のスマホや、2台目のスマホで利用するプランとしては、小容量プランが最適です。
最低容量のギガが、いざという時に利用できれば良いというユーザー像ですね。
自宅でWi-Fiが利用できる環境がある
Wi-Fiが利用できるお店や場所が増えてきましたが、自宅にスマホとは別回線の、光回線サービスなどのインターネット回線を導入することで、Wi-Fiを自宅利用しているユーザーが増えています。
スマホ利用は自宅が多い
(出典:ソフトバンク)
このグラフは、ソフトバンクが発表した全国1,200人に聞く、スマホの通信利用に関する実態調査です。
スマートフォンの利用場所は自宅のユーザーが94.6%と圧倒的に多く、特に大きなデータを消費する動画視聴なども、腰を落ち着けてみられる場所として自宅が多くなります。
どれだけ動画視聴を頻繁に長時間自宅で行っても、Wi-Fiが利用できればスマホプランのギガは消費せず、小容量プランで問題無いユーザーが多くなります。
小容量プランを提供している通信会社の種類は?
日本の通信会社のシェアは、3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)が多くなっていますが、新しく加わったキャリアとして楽天モバイルがあり、それ以外にも格安SIMと呼ばれる通信会社があります。
これらを整理して、見ていきましょう。
通信キャリア(MNO)
通信キャリアはMNO(Mobile Network Operator)と呼ばれていて、総務省から認可を受けて周波数帯(電波)の割り当てを受け、自社で回線やアンテナ基地局の設備投資を行い、通信サービスの提供をしています。
前述のように、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルが通信キャリアです。
楽天モバイルは従量制のワンプランで、小容量プランとして利用することができます。
ドコモ・au・ソフトバンクのメインプランでは、小容量プランと大容量プランが用意されているので、小容量プランの利用が可能です。
メインプラン以外にも、MNOとしてスマホプランが提供されています。
サブブランド
通信キャリアのサブブランドは、メインプランよりも安価に提供されていて、価格コンシャスなユーザーへの対策として、社外流出を避けるために設けられているスマホプランです。
無制限プランの用意は無く、小容量から中容量のプランになっているので、小容量プランの利用が可能です。
サブブランドは安価に提供されていても、メインプランと全く同じ電波や回線を利用することができるので、それまでメインプランを利用してきたユーザーの、お得な小容量プランの乗り換え先として最適です。
サブブランドとしては、auのサブブランドとして「UQモバイル」、ソフトバンクのサブブランドとして「ワイモバイル」があります。
ドコモからはサブブランドとしては提供されていませんが、安価に利用ができる小容量プランとして、irumoが用意されています。
オンライン専用プラン
管政権の当時、「携帯代を安くする」というスローガンが掲げられ、それに応える形で登場したのが、それまでの通信キャリアの価格イメージを大きく覆す、安価な「オンライン専用プラン」です。
ドコモから「ahamo」・auから「povo」・ソフトバンクから「LINEMO」がリリースされました。
当初は20GB容量だけでしたので、小容量プランは存在しませんでした。
ahamoは後に大容量の100GBを新たに用意しただけなので、小容量プランとしての利用はできません。
LINEMOは、後に3GBの小容量プランが追加されました。
povoは、当初の他社のオンライン専用プランと横並びのプランをご破算にして、基本料金が無料で、必要なデータ量をトッピングと呼ばれる手段でチャージして利用する、povo2.0の形態に変わっています。
トッピングは多岐に渡りますが、小容量プランとして利用が可能です。
格安SIM(MVNO)
格安SIMはMVNO(Mobile Virtual Network Operator)と呼ばれていて、自社で回線やアンテナ基地局などの設備投資を行わず、通信キャリアMNOから回線の一部を借り受ける形で、通信サービスが提供されています。
自社で大規模な設備投資を行わずにサービスが提供できるため、安価な月額料金を提示することが可能になっています。
MNOとMVNOで違わないこと
MNOとMVNOは、同じ電波・同じアンテナ基地局の利用をしているので、繋がりやすさという点では全く同じです。
ドコモの回線で運用されている格安SIMなら、ドコモが利用できる場所では同じように利用することができます。
MNOとMVNOで違うこと
MNOとMVNOで明確に異なるのは、回線が全部使えるMNOと、一部しか使えないMVNOの差です。
回線の一部に限定されることで、通信速度に影響が出ます。
道路の車線を、回線に見立ててご説明しましょう。
上の図では6車線がありますが、MNOが6車線分を走行できるのに対して、MVNOは2車線分しか走行することができません。
それほど混み合っていない通常の時間帯では、MVNOのスピードは多少落ちますが、問題無く目的に到達できる速度が出ます。
しかし、同じ時間帯に利用者が集中するケースでは、MNOとMVNOの違いが明確になります。
MNOでは混雑時でも、通常の時間帯に走行するMVNO程度の速度は十二分に維持できますが、MVNOでは明らかに渋滞が発生して、走行スピードの低下が避けられません。
お昼休みや朝夕の通勤時間などに利用することが多いユーザーは、MNOの小容量プランを選択した方が快適に利用することができます。
主な小容量プランの月額料金比較一覧表
月の容量が2GBから5GB程度のプランをピックアップして、月額料金を比較してみましょう。
プラン名 | 容量 | 月額料金 | |
格安SIM | HISモバイル | 3GB | 770円 |
格安SIM | NUROモバイル | 3GB | 792円 |
格安SIM | IIJmio | 2GB | 850円 |
格安SIM | LIBMO | 3GB | 980円 |
au(オンライン専用) | povo | 3GB | 990円 |
格安SIM | NUROモバイル | 5GB | 990円 |
ソフトバンク(オンライン専用) | LINEMO | 3GB | 990円 |
楽天モバイル | 最強プラン | 3GB | 1,078円 |
格安SIM | イオンモバイル | 3GB | 1,078円 |
格安SIM | ビッグローブモバイル | 3GB | 1,320円 |
格安SIM | mineo | 5GB | 1,518円 |
ドコモ | irumo | 3GB | 2,167円 |
ソフトバンク(サブブランド) | ワイモバイル | 4GB | 2,365円 |
au(サブブランド) | UQモバイル | 4GB | 2,365円 |
ソフトバンク | ミニフィットプラン+ | 3GB | 5,478円 |
ドコモ | eximo | 3GB | 5,665円 |
au | スマホミニプラン | 3GB | 5,665円 |
価格順に並べて俯瞰してみると、概ね最も安いのはMVNOの格安SIM、次にMNOのオンライン専用プラン、MNOのサブブランド、MNOメインプランの順番になっています。
HISモバイル
HISモバイル | 月額料金 |
100MB | 290円 |
1GB | 550円 |
3GB | 770円 |
7GB | 990円 |
20GB | 2,190円 |
50GB | 5,990円 |
旅行代理店大手のHISが日本通信の技術で提供している格安SIMで、元々は海外旅行時に安価に利用出来る「変なSIM」をリリースして話題を集めました。
しかし、コロナ禍で旅行需要が大きく変わり、ドコモ回線の格安SIMとして最激戦区の3GBの最安値を獲りに行くプランであり、低価格で提供されています。
プラン全体を見渡すと10GB前後をすっぱりと捨てて、小容量プランを充実させています。
100MBは1GBの契約をして、1か月の利用量が100MBに収まった場合に適用されます。
電話通話が中心で、インターネットは利用しないユーザーに最適です。
20GB・50GBは5分までの国内通話かけ放題が標準装備で、他のプランで5分かけ放題は500円と安価に設定されています。
完全通話かけ放題は、どのプランでも月額1,480円のオプションです。
IIJmio
IIJmio | 月額料金 |
2GB | 850円 |
5GB | 990円 |
10GB | 1,500円 |
15GB | 1,800円 |
20GB | 2,000円 |
30GB | 2,700円 |
40GB | 3,300円 |
50GB | 3,900円 |
格安SIMでトップシェアの老舗で、高い技術力とノウハウがあり、MVNEとして他社にも技術協力を行っている人気のMVNOです。
MVNOとしては高品質な回線を、2GBの小容量プランが月額850円で利用できるのは高コスパです。
最新の人気機種スマホが数多く用意されていて、電話番号を持って乗り換えるMNPなら、高い割引率で入手できます。
povo2.0
トッピング詳細 | 料金 |
データ使い放題 | 330円/24時間 |
データ1GB追加 | 390円/7日間 |
データ1GB追加 | 1,260円/180日間 |
データ3GB追加 | 990円/30日間 |
データ20GB追加 | 2,700円/30日間 |
決まった固定料金のプランは無く基本料も0円で、必要な時に必要な量をトッピングする利用形態の、オンライン専用プランです。
最大300GBまでトッピングは用意されていますが、今回20GBを超えるものは割愛しています。
一般的なスマホプランは1か月単位ですが、24時間の短期間から365日と期限が幅広く、個々のニーズにあった利用が可能です。
普段は全くインターネットを使わないユーザーが、必要になったときだけ24時間使い放題のトッピングや、1GBのトッピングができるのは合理的で、サブ回線用としても最適です。
UQモバイル
トクトクプラン | コミコミプラン | ミニミニプラン | ||
1GB未満 | 15GB | 20GB | 4GB | |
月額料金 | 2,277円 | 3,465円 | 3,278円 | 2,365円 |
高品質なau回線が利用できるサブブランドで、4GBの容量「ミニミニプラン」が月額2,365円で利用できます。
同じauの小容量プランと比較すると大幅に安くなるのは確かですが、ここまで見てきた小容量プランと比較すると、随分と高いと感じる方も多いですよね。
格安SIMに比較すれば、au回線の全部を使うことで快適な通信速度を安定して利用ができて、オンライン専用プランpovo2.0と比較すれば、auのメインプランと同じように手間いらずに利用ができるのに加えて、オンライン専用プランではできない、全国にあるショップでUQモバイルならフォローも受けることができます。
要はここまで見てきた安価な小容量プランに比べて、通信キャリアのプランと遜色無い利便性を備えていることを考えれば、この価格になるのも止むを得ないと言えます。
「セット割」を適用すれば「UQモバイル」は格安SIM並の料金になる
(出典:UQ mobile公式サイト)
しかし、高サービスであるが故に、比較すれば少々高額になっているUQモバイルを、格安SIM並の月額料金で利用する手段があります。
前述のように、小容量プランのニーズには、自宅でWi-Fiが利用できる方の、外出時に利用するギガの確保の側面があり、セット割が適用される光回線とUQモバイルを併用すれば、家族のスマホ代まで含めて割引が適用されて、通信費トータル費用は節約が可能になります。
光回線のビッグローブ光と、auのサブブランドであるUQモバイルを併用する事で、スマホ1台につき最大毎月1,100円のセット割が10契約まで適用が受けられます。
セット割の適用後の、UQモバイルの月額料金を確認してみましょう。
トクトクプラン | コミコミプラン | ミニミニプラン | ||
1GB未満 | 15GB | 20GB | 4GB | |
月額料金 | 2,277円 | 3,465円 | 3,278円 | 2,365円 |
セット割 | 1,100円 | 1,100円 | 0円 | 1,100円 |
割引後 | 1,177円 | 2,365円 | 3,278円 | 1,265円 |
格安SIMに多い、月に3GBの容量よりも1GB余裕がある4GBの「ミニミニプラン」が、格安SIMの月額料金と比較しても遜色の無い、1,265円で利用することができます。
自宅では高速無制限の快適な光回線でインターネットを楽しんで、通信キャリアのメインプラン利用時にも遜色ないサービスと、利便性が高く通信品質の良いスマホプランがコスパ良く利用することができます。
UQモバイルにセット割が適用される光回線は?
UQモバイルにセット割が適用される光回線は、複数用意されています。
KDDIが提供する「auひかり」はもちろんのこと、他にも電力管内で電力会社が提供している「電力系光回線」、限られたエリアで展開されている「ケーブルテレビ系光回線」、NTT東西のフレッツ光を使う「光コラボ」があります。
色々あるセット割が適用される光回線サービスで、最もおすすめするのが「光コラボ」です。
光コラボは、NTT東西の光回線「フレッツ光」を使う光回線サービスで、光回線で唯一全国47都道府県全県をカバーしていて、広い人口カバー率を達成していることもあり、日本中の多くが提供エリアになっています。
また、マンションで光回線を利用するためには、建物の共有スペース内まで光回線の引き込み工事が完了している必要がありますが、日本中の多くのマンションで、フレッツ光の利用ができる確率は最も高くなっています。
フレッツ光が利用できる日本中の場所の幅広さ、フレッツ光導入済みマンション数で、光コラボは他の光回線を圧倒していて、その利便性は他の回線の追従を許しません。
具体的に、おすすめの光コラボとUQモバイルの組み合わせで、通信費トータル費用を計算してみます。
「ビッグローブ光」が「UQモバイル」にセット割が適用される最適な光回線
(出典:ビッグローブ光申込サイト)
UQモバイルにセット割が適用される光回線では、NTT東西の光回線フレッツ光を使う光コラボの「ビッグローブ光」を最もおすすめします。
ビッグローブは、インターネットの創生期から日本のインターネットを牽引してきた老舗プロバイダで、高い技術力と備えているノウハウに定評があって人気です。
ビッグローブ光は、KDDI傘下のビッグローブ株式会社が運営していて、UQモバイルを併用することで毎月のスマホ代が割引される、「セット割」が適用されます。
ビッグローブ光の月額料金は、マンション集合住宅4,378円・一戸建て住宅5,478円です。
キャッシュバックキャンペーン
ビッグローブ光を新規契約すると、今ならキャッシュバックが受け取れるキャンペーンが行われています。
工事費無料キャンペーン
光回線を導入する場合には、プロの業者による導入工事の費用が発生します。
ビッグローブ光の導入には最大で28,600円の標準工事費がかかりますが、今なら工事費が実質無料になるキャンペーンが行われています。
引っ越し移転時の工事費用が無料
将来引っ越しをする場合には、引っ越し先でも光回線の導入工事は必要であり、工事費用もその都度かかってきます。
ビッグローブ光では何度引っ越しを行っても、その都度必要になる工事費が無料になっています。
転勤族の方や引っ越しする予定がある方にも、ビッグローブ光がおすすめです。
家族4人の通信費トータル費用を計算
家族4人で、自宅ではビッグローブ光でWi-Fiを快適に高速無制限での利用をして、UQモバイルのミニミニプランにセット割を適用した場合の、通信費トータル費用を計算してみましょう。
ビッグローブ光 | UQモバイル | 家族 | 合計 | |
マンション | 4,378円 | 1,265円 | 4人 | 9,251円 |
戸建て | 5,478円 | 1,265円 | 4人 | 10,351円 |
通信費トータル費用は、マンション利用9,251円・戸建て利用10,351円になり、家族4人で利用しても1万円前後で収まりコスパは抜群です。